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小松空港(つづき)
風呂といえば、誰もいない時にはそれこそ素っ裸で入るが、そうではない時には不思議と前を隠す様に入ることが多い。私も昔はそうだった。が、この歳になると恥ずかしさもあまり感じなくなるようで、いつもそのままにしている。タオルを使うのも面倒くさいし。だからなお気持ち良い。爽快な気分だ。前にも書いたが、アメリカのディーラーの親父たちと来た時には、勿論皆で一緒に風呂に入ったが、前を隠す人が多かったように覚えている。ドイツのバデンバーデンで風呂に入った時だが、そこは混浴で水着を付けないで入るところだったが、見ると、好きで見ているわけではないが、隠す人もいれば隠さない人もいたようだった。混浴といえば、青森の八甲田山にあるスカユ温泉では、女性は大体隠さずに、男性は隠していたようだ。民族や地域で差があるようだが、フランス人は前を隠さず胸を隠すようだ。というのも、以前フランスのご婦人を妻に迎えた人たちと温泉に行った時にこの話になり、なるほどと感心したことを思い出した。

人前で裸になるということは余程のことがない限りあまり無いが、それがそうでもないらしい。らしいというのは私のことではなく、昔、大変お世話になった大先生から聞いた話だが、その先生の知り合いの青年があるお嬢さんを好きになり、是非嫁にと思い実家を訪ねた時のこと。先方から「どのように自分の娘を幸せにできるのか」と尋ねられ、彼は、直ちに服を脱ぎ裸になり、先方の親に「見てください、私はこれで彼女を幸せにします」といったとか。勿論、その後幸せな結婚生活をおくったことはいうまでもないが。

少し話がそれたが、風呂も入ったし、ゆっくりと休んだら、お腹が減ってきた。いよいよ夕食の時間だ。「6時に広間で」と言われていた。ここでは食事は食事用の部屋が用意されているのだ。今夜は、招かれていたので4人で食卓を囲むこととなった。人数が多くなると、夕食用の小部屋では狭いので広間になったのだろうと思った。6時になって仲居さんが迎えに来てくれた。案内され2階の広間へ。

広間といっても小さな旅館なので少し広めの部屋というところだろうか。そこに食卓がしつらえてあり、椅子が用意されていた。これは楽だ。せっかくの料理も脚を気にしていると喉も通らない。特にご婦人方には気の毒なことがある。実は、ここのご主人というのは、地元では有名な方だそうで、先代から後を継いだ時に、それまでの大きな旅館から小さな宿へと業態を変更させたという。小さな宿は、いまではそれこそ全国各地に点在するが、そのころ、20年ほど前はこの宿が先達だったのだ。その時に、料理を団体客優先から個人客に合わせるようにしたとか、そのきっかけを作ったのがこの料理人との出会いだった。残念ながら彼はもう他界されていたが、その伝統は受け継がれていると言う。楽しみだ。というような話は、実は食事が始まってから直接主人から聞いたのだ。何処で聞いたのかと言うと、その広間に主人が現れて、こうした話をされた。大変面白い、かつ有意義な話ではあるが、広間にしたという意味がこういうところにあったのだろうか(笑)。つづく
by chateau_briand | 2013-06-06 14:04
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